この記事では、空室対策に悩んでいるオーナーに向けて、手軽に取り組める空室対策であるインテリアへの取り組みについて分かりやすく解説します。
インテリアはどういう効果が期待できる?
入居者募集中の賃貸住宅は、以前の入居者が引っ越した際に家具を全て撤去しているため、部屋には何も残っていません。そのため、室内は殺風景になるのが一般的です。
しかし、室内に家具や小物を設置する、壁紙をアクセントクロスに変更するといったようにインテリアに手を加えると、生活感を抱きやすくなる、印象に残りやすくなります。その結果、写真や内覧で他の物件との差別化を図ることができるため、契約に至る可能性が高くなると言えるでしょう。
インテリアのメリットとデメリット
賃貸経営を行う大家さんにとって重要な課題である空室対策の1つとして、インテリアを工夫することが効果的であることが分かりました。しかし、想像通りの効果が得られずに、ただ費用が発生したというだけでは意味がありません。
空室対策としてインテリアの工夫に取り組む際には、取り組んでから後悔しないためにも、メリットとデメリットを理解しておくことが重要です。インテリアを工夫するメリットとデメリットについて詳しく見ていきましょう。
メリット
空室がなかなか埋まらない場合は、家賃を引き下げて少しでも入居希望者の需要を高める必要があります。しかし、一度家賃を下げて募集して入居者希望者と契約すると、契約者が退去するまでは同じ家賃で契約を続けなくてはなりません。
そのため、家賃の引き下げは空室対策の最終手段と言えます。一方で、インテリアの工夫に取り組めば、写真や内覧で他の物件との差別化を図ることができます。
結果的に、その魅力に引き寄せられて契約に至る人が増えることが期待できるため、家賃を引き下げなくても入居者を確保できるでしょう。
デメリット
あくまでもインテリアを工夫するだけで、リフォームのような設備の変更を行わないため、費用はそこまで大きくかかりません。しかし、費用がかかることに変わりはないため、無駄な費用を増やしてキャッシュフローが悪化しないように注意する必要があります。
また、リフォームの工夫の内容がオーナーの好みで入居者のニーズに合っていない場合は、それが原因で物件の問い合わせが減少する可能性もあります。そのため、インテリアの工夫を行う際は、予算を決める、ターゲットを絞ってより効果的な工夫を行うことが重要と言えるでしょう。
より効果を上げるための3つのポイント
インテリアを工夫するという空室対策の方法は、家賃を下げずに入居者の需要を高くするアイディアです。しかし、コストをかけすぎると家賃を下げたのと同様の結果になるため、うまく調整する必要があります。
インテリアの工夫の効果をより上げるためのポイントとして以下の3つが挙げられます。
- 入居者のターゲットを絞る
- レンタル家具を活用する
- 専門家に事前に相談する
それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
ポイント①:入居者のターゲットを絞る
インテリアを万人受けする人気の色で統一しても、入居希望者の求める色でなかった場合、空室対策としての効果が期待できません。効果をより上げるためには、入居希望者が女性か男性か、一人暮らしかファミリー層なのか入居者のターゲットを絞ってインテリアの工夫に取り組むことが重要です。
ターゲットによってデザインの好みが異なるため、ピンポイントで攻めることができれば空室対策としての効果が期待できるでしょう。
ポイント②:レンタル家具を活用する
インテリアを工夫する際には、壁紙をアクセントクロスに変えるといった内装面以外にも、家具を設置するという方法があります。しかし、家具を購入した場合、費用がかかるので注意が必要です。そこでおすすめするのがレンタルという選択肢です。
購入すると費用負担が大きくなるものの、レンタルであれば入居者が決まるまでの間だけ費用が発生するのでコストを抑えることができます。モデルルームのように生活感のある部屋にしておくことで、入居希望者が入居後の生活をイメージしやすくなるため、契約に至りやすくなるでしょう。
ポイント③:専門家に事前に相談する
入居者のターゲットを絞ると言っても、物件のその土地に詳しくない限りどのような人の需要が高いエリアなのかを判断することは容易ではありません。また、家具を設置する際に、無駄に数を設置しても狭い部屋という印象を与えてしまうので注意が必要です。
そのため、インテリアの工夫に失敗しないためにも、不動産会社やレンタル家具を手掛ける会社に事前に相談した方が良いと言えます。専門家に相談することで、入居者のターゲットを絞りやすくなるほか、空室対策に効果的な家具を提案してもらえるため、空室対策の効果を最大限に発揮できるでしょう。
まとめ
空室対策と聞くと、家賃の減額や敷金・礼金の無料化などのアイディアが浮かぶ人が多いと思います。最近はそのような家賃やその他の費用面以外の空室対策として、インテリアに手を加える、インターネットの無料化などに取り組むケースが増えています。
インテリアを工夫して物件の魅力が高くなれば、他の物件との差別化を図ることによって空室をより早く埋めることが可能です。しかし、インテリアの工夫と言っても、何でも手を加えればいいというものではありません。入居者のターゲットを絞る、効果的な家具のみを厳選するなど、ポイントを押さえる必要があります。
そのためには、不動産会社やレンタル家具を手掛ける会社に相談することも選択肢の1つです。各専門家のサポートを受けながら、空室対策の効果を高めていくことが重要と言えるでしょう。